海街diary(吉田秋生) 3巻 – 陽のあたる坂道 感想
2010-10-15Tags: , このエントリをはてなブックマークに追加

鎌倉を舞台にした、3姉妹+中学生女子のほっこりするお話の第3巻。

うーん、神懸かっていますね、3巻。ものすごく面白い。
友人関係、恋愛、家族、いろいろなつながりが当然のようにあって、普通はそういう「生活」はなまなましくて、漫画には不向きなはずなんだけど、描写・物語・絵、すべてにおいて成功している名作だと思います。

3巻は恋愛を中心とした短いお話がたくさん入っていて、読みやすくてそれぞれが面白いです。

頭がよくて、いろいろ経験してきた、生活における風情と文化を理解する大人の女性だからこそ描ける漫画ですね。

「恋に落ちた相手を一生愛し続ける」ような少女漫画は、わかりやすいし夢もあるけど、円熟した大人たちにとってはやはり茶番に思えてしまう。その点、海街diaryは、メインキャラの不倫とか、未亡人がすぐ再婚とか、といった現実にはよくあるけど子供向けのまんがにはあまり描かれない(けど子供も大いに関係がある)ことがリアルに淡々と笑いもありつつでつづられていく。

すべての大人たちに読んで欲しい漫画です。

…あと、舞台である鎌倉の描写も素敵で、行ってみたくなりますね。

軍鶏 (原作:橋本以蔵・作画:たなか亜希夫)1巻~16巻 感想

軍鶏 (原作:橋本以蔵・作画:たなか亜希夫)、1巻~16巻読了。

エリート家庭に育ち東大合格確実といわれながら、親殺しというタブーを犯した主人公。
少年院に入れられるが、空手の落ち武者に素質を見抜かれ、持ち前の頭のよさと、生き残るための必然もあり、空手を習得していく。

少年院を出てからも、親殺しの少年がまっとうに生きられる道はとざされており、背負った「罪」からの脅迫観念(?)に狂わないでいるために、汚い戦い方も生きるためと、暴力の世界にひたすら生きる。

そこへ彼の強さと過去を知ったある女が、TV放映リーサル・ファイトの頂点に立つ男と彼を戦わせようと目論見る…。
きらびやかなスポーツ空手と、殺人空手の戦いの幕開けだった。

***

親殺し、というあとに戻れない罪にはじまり、生きるために手段を選ばない戦い方で勝ちすすむ主人公。
生きるためには、勝つしかない、負けたところで親殺しを誰もかわいそうだとは思わない。

読んでてスカッとする漫画ではないですが、続きがつい読みたくなってしまいます。
けっきょくは、戦う漫画なのですが、主人公がこれまでいないタイプ、主人公がやってはいけない汚いことをやってしまう、という設定がウケたのだと思います。

ただ、主人公が中国へ行ったあたりからは、無理に続けてる感が否めないですね。紆余曲折ありつつ、漫画は今も続いてるみたいだけど。

海街diary(吉田秋生) 2巻 – 真昼の月 感想
2010-9-12Tags: , このエントリをはてなブックマークに追加

鎌倉を舞台にした、3姉妹+中学生女子のほっこりするお話の第2巻。

メインになる3姉妹+中学生女子の誰かを中心とした短編がオムニバス形式で進んでいきます。
親戚や家族(複雑)の女性ばかりが集まったときに繰り広げられる世界の描写もけっこうあって、女ってたいへんだけど面白いなあ、と思います。

男にはできない家族内のこまやかな気遣いとか新鮮です。
中学生女子のサッカーの話が多かった1巻のときよりも、2巻はじんわり身にしみる内容です。

そして不倫とか男と女とか、描かせたら女には適わない気がします。女は強い、男は弱い。リアルです。
名作。

テルマエ・ロマエ(ヤマザキマリ)1巻 感想

異色の歴史風呂マンガ、1巻読了。

すごいジャンルです。
ローマ時代の浴場建築家が風呂場でタイムスリップ(しかも毎話)!
着いた先は現代日本の湯船(しかも毎回)!

ローマ時代から来た彼にとっては、銭湯の富士山や湯上がりのフルーツ牛乳、番頭の仕組みまで最先端の文明だった…。
毎回ちゃんとローマ時代に戻れるので、現代日本で見知ったお風呂ノウハウをローマの浴場に活かし、またたくまに有名浴場建築家となっていく。

ローマ人・日本人は歴史上もっともお風呂好きな民族だよ、というのがお話の原点ですが、アイデアが突拍子もなくて面白いです。勉強になりますし。

作者はポルトガル在住の日本人女性らしいです。
塩野七生『ローマ人の物語』は、ちょっとインテリすぎて敷居高いよ、という一般人にもよくわかるボーダレス風俗マンガです。

ぼくらの(鬼頭莫宏)3巻感想
2010-9-8Tags: , このエントリをはてなブックマークに追加

ロボットSF漫画「ぼくらの」3巻読了。
表紙の題字とうらはらにまったくほのぼのしていない漫画です。

国防軍が動き出した。
ロボットの操縦者である少年少女たちとロボットを、国防軍が調査しはじめる。
しかしけっきょくほとんど何もわからない。
その中現れる敵。
国防軍の攻撃で、敵が倒せたら、少年少女たちは死なずに済むのか…?
というあわい期待もつかの間、国防軍壊滅。

死をおそれ戦おうとしない5人目の少年をめぐるいざこざの中、少年は6人目の少女に刺し殺される(おい!)。
だんだんと物語は血なまぐさくなってきています。

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